ある家族のノンフィクション手記

親兄弟は選べない。家族という病

頭のケガの手術

…前回のつづき

家に着いて玄関で倒れた。

「お母さん」と言う体力も残っていなかった。

母がびっくりして

「キャ~!何があったの?え?え?」

動揺していたのをうっすら覚えている。

通り魔、交通事故と思ったらしい。

そうじゃない。

記憶が薄れる中、気力を絞りだして

「金属バット…竜一(弟の名前・仮名)…」

 

運よく外科・整形外科のクリニックが家から徒歩3分ほどの場所にあったので

母に担がれて、病院へ向かった。

おんぶされながら歩く振動が頭に響いて痛かった。

病院まであともう少し、あともう少しだ。がんばれ私。

目の前が真っ暗のままだった。

病院に着いて、待合室には診察を待っている人で席が埋まっていて、

「順番にお名前をお呼びしますのでお待ち下さい。」

と言われ、少々待ったが、血が止まらない。気が遠のいていく中で、母が

「血が止まらないから先に見てほしい」と打診してくれた。

正確に言うと、取り乱していた。受付の人に

「こんな状況なんだから早くして。いつまで待たせるの!」

ヒステリックにお願いしていた。

病院の受付の人が、待合室にいる患者さん一人一人に順番が変わってもいいかと確認して、順番を優先してもらった。

8針縫う手術が無事終わり、血が止まったせいか、薄れる記憶から解放されて

体力も回復してきた。

ようやく目の前の景色がカラーになった。

麻酔が効いているのに頭が鈍い痛みがあり、頭が重かった。

脳に損傷を受けている可能性があるので今夜は特に、

遅発的に脳出血起こす可能性があるので当面安静にしてください。

ここがどこかわからない。名前や日付が言えない、

眠り込んで起きない、ひきつけを起こす、嘔吐するなど症状が出たり

容体が急に変わったらすぐ変化したら救急車を呼んでください。

明日、2,3日後、1週間、1ヶ月は特に注意深く様子を見てください。

念のため脳外科のある病院へ受診された方がいいです

と注意事項を聞き、夜遅くに家に帰れたのだが

衝撃だったのが母はこういう一大事の時にでも子どもと向き合わなかったことだ。

 

頭は打ち所がわるければ、死に至ること。

一生障害が残る可能性があること、

頭部打撲で骨折したら後遺症が残る。

なぜそのような暴挙に出たのか?

何をしていてそうなったのか?

こうなると思っていたのか?

思っていてやったのか?

こういうことになると思っていなかったのか?

自分がされたらどう思うか?

脳挫傷になってもし半身不随や障害が残ったら、そうするの?

あなたが一生面倒見れるのか?

 

再発防止のための真因追及、心因追及することもなく

子どもに向き合うことなく

子どもに考えさせるわけでもなく

ただ帰りの道すがらに、弟に向かって

「お前は家に入るな!」

とヒステリックな声を荒げるだけで

弟は追い出されたわけでもなく、夕食はみんなで食べた。

母はイライラしていたが、叱りはしなかった。

弟はさすがに一線を越えたことはわかった様で気まずそうにしていた。

 

この日だけはきちんと注意してくれるのではと淡い期待をしたが、無駄に終わった。

その日の夜、麻酔が切れてあまりの頭の痛さに目が覚め、それから痛くて痛くて寝れなかった。

 

…つづく

あとがき

もし自分の子どもが問題を起こしたら

向き合うことから逃げてはいけません。

子どもがまだ小さいから言ってもわからないし。

手が離せないから。

忙しいから。

今度またやった時に注意しよう。

などと後回しにしてはいけません。

見過ごしてはいけません。

小さなほころびがやがて大きなほころびとなり、

気が付いたときには大概手遅れです。

それは親が「力」では太刀打ちできなくなってからあらわれます。

 

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