ある家族のノンフィクション手記

親兄弟は選べない。家族という病

言葉が出てこない

しばらく洗髪ができない生活が始まり、

ケガの部分をガーゼで貼って、サージカルテープで貼ってもらう。

ケガの周りを剃毛していたとはいえ

ガーゼを止めるテープを剥がす時は髪の毛が絡まっていて涙が出そうになるほど痛かった。

洗髪できないことも不便だったが、何より不便だったのが

名詞が咄嗟に出てこなくなった。

地名とか人の名前、食べ物の名前など。

頭を強打した際の脳内部の損傷で、障害の症状として残った。

 

最近身内で脳卒中で倒れた者がいて、いろんな本を読み漁った時に知ったのですが

脳や神経系統に損傷を受けた場合の危険性について知りました。

有名な話ですと、志村けんさんの父親が被害者のおひとりです。

小学校の経論をされていて次期校長と期待されていたそうです。

確か通勤帰りバイクを運転中、自宅付近で自動車に追突され転倒されます。

ケガは治ったものの、その事故の3年後に、その事故が原因(脳出血の固まり)による重度の脳障害を発症されたのです。

脳の中の損傷は外部からは発見できません。

記憶喪失になり、突然重い障害を負って仕事へ復帰することができなくなり、家族のことすら認識できなくなるという、生活が一変。

高次脳機能障害という後遺症を発症されたのです。

見た目こそ元気で健常者に見えても

家族でさえ「どちら様ですか?」

ご飯を食べても「飯はまだか?」

これこそが見えない後遺障害の苦しみではないでしょうか。

ご本人とご家族の方々には過酷な現実を受け止める間もなく、

大変ご苦労されたのではないかと思います。

 

それだけ頭の損傷というのは怖いこと。

強い衝撃を受けた場合、すぐ症状が出る人もいれば、誤診や見逃し、症状の変化などで

時間が経ってから重い症状が現れるケースがあるのです。

時間が経ってから症状が現れるケースですと

事故との因果関係がはっきりしないケースもあり、

自賠責保険や任意保険の支払いを拒否されるケースも多く、苦しんでいる被害者とご家族の方がいらっしゃいます。

 

私自身、最悪の事件でしたが不幸中の幸い、障害が小さくすんでよかったのだと

自分に言い聞かせてきましたが、単語が出てこないというのは大変不便で、言葉がうまく出てこないもどかしさは今でも忘れられません。

傷が治り、周りから見れば一見普通に見えても自分の頭の中では

ずっと違和感がありました。

もしかすると打ち所がわるかったら…

あと数ミリずれていたら…

もう少し力が強かったら…と思うとゾッとします。

 

私が読んだ本をご紹介させてください。

被害者、後遺症で苦しんでおられる方とご家族の方の現状を知っていただきたいです。

車やバイクを運転してる限りはいつ加害者になる可能性があるかわかりません。

加害者にも被害者にもなる可能性は誰にも起こりうることです。

被害者側になるとどうしても閉鎖的になり、気持ちの余裕がなくなってしまう。

ほんの少しでも違う風が吹けば気持ちの持ちようも変わり、気持ちの余裕もできる。

この本を読んでいただきたい人は

愛する人がいる人に。

医療機関等や福祉、国、地方自治体に携わっている方に。

医療や福祉制度の矛盾を山というほど感じます。

医療的ケアが必要であることを理由にさまざまな福祉サービスが受けられない人がいることを。

制度の谷間にある超重度障害者被害者には光があたらないことを。

脳障害の後遺症が重いと、本を執筆することも、ブログを書くことも、

ツイートやインスタにあげることもできません。

世の中に脳卒中、血管系の病気を含め、事故による障害が多いにも関わらず

今の日本の制度は疑問に感じることが多いです。

この本はかなり古い本ですが、20年経った今現在でもほとんど進歩がないのが今の日本です。

少しでもいい方向に向かうことを願って。

是非読んでいただきたいです。

 

「生きててもええやん」

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脳死」を拒んだ若者たち

頭部外傷や病気による後遺症を持つ

若者と家族の会・編

 

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