ある家族のノンフィクション手記

親兄弟は選べない。家族という病

W不倫の末に

どのくらい月日が経ったのかわからないが、また事件が起きた。

たかし君のお母さんが妊娠したのだ。

母がスーパーで買い物をしていると、たかし君のお母さんにバッタリ会ったという。

偶然を装って待ち伏せしていたのかは不明だが、女の感では待ち伏せではないかと思う。

母の目線の先には、たかし君のお母さんのお腹。

目線を見てたかし君のお母さんは

お腹を愛おしそうにさすりながら

「お腹にいる子どもはあたなの旦那さんの子よ」

と言ったらしい。

どこから見ても妊婦さんだとわかるほどなので、もう堕胎はできない。

 

家庭の問題、こと不倫、W不倫の末の妊娠となるとことが大きすぎて

相談できる人が限られているためか、母親は私にだけ大っぴらに相談してきた。

当時わたしは小学校1年か2年。

当然ながら小学生低学年では答えなど持ち合わせておらず、ただ聞くだけだった。

母は同情を誘い、愚痴を聞かせることでストレスを発散させていたが

それがエスカレートしていった。

責任を感じさせるような発言をするので、私は黙るしかなかった。

なにも言えなかった。だからサンドバックになりやすかったんだと思う。

遊園地事件のことを持ち出したり、

「あなたが父親に上手に甘えることができないから家庭に寄り付かなくなったのよ」と私を執拗に責めた。

愚痴を聞いていたはずなのに、最後には矛先が私の方に向かっており

「目障り」

「産まなければよかった」

「消えてほしい」

私の存在を否定する言葉を投げつけることで母はストレスを発散していた。

子どもに感情をぶつけることはしんどいが、大人の秘密を抱えさせるのも本当に酷だ。

私は誰にも相談できないのだから。

 

よく幼いころから「落ち着いてるね」「こどもおばさんみたい」と言われたが

反対に無邪気にしている友達がうらやましかった。

「この前おもちゃを買ったところだからという理由でクリスマスまで我慢するように言われて、欲しいものを買ってもらえなかった」とか

「野菜を食べなかったら今度は細かくして中に隠して出てきた」とか、言うことが幼く感じ、悩みが小さくてうらやましかった。

毒親に育てられた子どもは、精神的な成熟が早くなる。

幼少期から親に甘えたり頼ることができないから、早熟するしかなかった。

 

…つづく

 

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