ある家族のノンフィクション手記

親兄弟は選べない。家族という病

わが家の最初の大事件 4

…つづき

たかし君と弟がいるアトラクションまで行き、

係員に安全ベルトを締めてもらう。ワクワクしながら乗り物が動き出すのを待ちながらふと父がいた場所を見下ろしたが、さっきまでいたはずの二人がいない。

あれ?どこ行ったのかな?

飲み物でも買いに行ったのかな?

乗り物が動き出し、360度回転するアトラクションから地上にいる父の姿を探します。

本来なら楽しいはずの乗り物なのに、父のことが気になり楽しくありません。

そんな遠くにいってないと思うんだけど…どこにいったのかな?

胸騒ぎがします。

乗り物のスリリングを味わうどころか、父のことが気になってしかたありません。

アトラクションの運転が終わり、乗り物から降り、たかし君と弟は次の乗り物に向かい無邪気に走っていきます。

ですが、私は父のことが気になり、園内を探しまわります。

おかしいなぁ。トイレにもいなさそうだし、フードコートにも二人の姿がないし。

 

ふと遊園地の外を見ると、父とたかし君のお母さんの姿があります。

「あ!お父さん!」

しかし、次の瞬間目を疑いました。

たかし君のお母さんは父の腕に手をまわし、父にしな垂れかかっているではありませんか!

フェンス越しの父に

「お父さん!お父さん!」呼びましたが、雑踏で声がかき消され届きません。

二人の後姿はだんだん小さくなり、遊園地の前になる「ラブホテル」に向かっていくではありませんか!

そして小さくなっていく2人の後ろ姿は、子どもが後ろから見てることも知らず、誰がどこで目撃しているかなんて気にすることもなく、そのままホテルへ入っていくではありませんか!

子どもなのでよくわかってませんが

ですが子どもながらに、そこはふしだらな場所、いけない場所ということくらいは感覚的にわかります。母親以外の女性と仲良くしてはいけないことくらいは理解できる年です。「大人の関係」とはどういうことか具体的にはわからないにせよ、かなりダメージありました。あの時の衝撃は私の人生史上一番の出来事です。

 

母がいながら別の女性、

しかもご近所の、

同じ小学校の同級生のお母さんとのW不倫

父の不倫相手が知っている人。

こんなショックなことはありません。

見てはいけないところを見てしまった。

これを帰ったらお母さんに言った方がいいのかな?

でも傷つくのが目に見えてるから言ったらダメなんだろうな。

でもやっぱり言った方がいいのかな?言わなきゃ怒られる?

言っても言わなくても怒られる。

何が正解なのかわかりません。

この衝撃的な事実をたかし君と弟にも言えず

一人で秘密を抱え込むことになり、遊園地のベンチで自問自答の繰り返しで

答えのでない作業が地獄のようでした。

数時間後、父とたかし君のお母さんは何事もなかったかのように遊園地に戻ってきました。

父「そろそろ帰るぞ」

まだ遊び足りないたかし君と弟は、あともう1回とせがみ、一番のお気に入りのアトラクションをもう一度乗りに行きます。

 

私は見なかったことにしたらいいのか?

そうしたら丸くおさまるのだろうか?

何事もなく、いつも通りの日常に戻るのだろうか?

幼い私では到底答えのでない問いが頭をぐるぐると巡り支配し、

この世の終わりのような、どん底の気持ちで心が沈んだまま家に帰ります。

家に帰るといつも不機嫌で怒ってばかりいるお母さんが

笑顔で迎えてくれて、食卓には私の大好物のから揚げが用意されていました。

父もご機嫌、母もご機嫌

私だけ我慢して、私だけに秘めておけば家庭内は丸く納まるかな?

母の笑顔を見て、そう思った夜だった。

 

あとがき

前回のブログから1ヶ月経過してしまいました。

過去を振り返る作業は私にとってつらい作業です。

厳重に閉めた蓋をこじ開け、うるおぼえの記憶を再現化する作業です。

表現が下手で読みにくい部分があるかもしれませんが、最後まで読んでもらえると幸いです。よければお付き合いください。

また、親の不倫で悩んでいる子どもがいたら、今のつらい時期に焦点をあててしまいがちですが、大人になったら自由になれる、明るい未来にスポットをあてて生きてほしいと思って書いております。

 

子どもは親や兄弟を選べません。

私は生まれてきた環境が嫌いで、幼い頃から母親みたいにはなりたくない。

父のようになりたくない。と思い、親を反面教師にして生きてきました。

ハンデがある人生なので人一倍、努力しないといけませんが

例えば、経営で成功している人の中には、幼少時代経済的に困窮していてそこから抜け出したい。這い上がりたい!そういう情念を持って、突き進んできた人がいることを、

悪環境の中で育ってきた子どもが、「私は親みたいな人生にはならない!」「絶対幸せになる!」と心に決めた大人になった人の人生はとても幸せです。

もちろん大人になったらゴールではありません。生きていればつらいことも悲しいことも避けて通れません。しかし、子どもの時のつらいことは、大人の都合だったり環境だったりして自分が選んだ人生でないことが辛いのです。

主人公は自分。自分で選んだ人生、人生を切り開くのは自分、自分が選んだ道は失敗しても傷ついても、何度でも修正ができます。舵をきれない子ども時代より大人になってからの人生の方が遥かに長いのです。

まだブログが途中ですが、生まれ育った環境は最悪、波乱万丈の人生ですが、私が取捨選択してきた人生そのものは幸せそのものです。

例え今が辛くても、成人する数年後にスポットをあて、どういう人生を歩みたいか?

どんな大人になりたいか?自分はどういう人生を求めているんだろうか?

明るい未来を想像して生きてくださいね。

必ず道は開きます。

#毒親 #自己中な親 #無責任な親 #自治会不倫 #子どもを利用して不倫

#不倫は誰も幸せにしない

small-talk.hatenablog.com