ある家族のノンフィクション手記

親兄弟は選べない。家族という病

金属バットで頭を強打された事件

うちの家は共働きだった。

母は医療事務の仕事を、病院2か所と

在宅ワークの医療事務、

日曜日は競馬場の切符売場

掛け持ちで働いていた。

 

在宅ワークの日はいつもより時間ができるので、スーパーで買い出しをしていた。

スーパーに行く頃合いを見定めてなのか、偶然なのかわからないが

たかし君のお母さんとバッタリ会い、父と会ってたことなど

わざわざ母に報告してくれるらしい。母は家では暴君だが

世間体をやたら気にする性格で、外面はよかった。

外ではおとなしいので言い返したり応戦することなく、

一方的に挑発的な態度を取られは言い返せずに悔しくてイライラしていた。

人付き合いが苦手で友達はいなかったし

趣味もなかったので息抜きの場がなかったと思う。

人間関係を築くことが苦手で

妻として向いていなかったし

親としても向いていなかった。

なぜなら兄弟喧嘩を止めたことはなかったし。

年子の弟が私にちょっかいを出してきては

暴力で自分の思い通りにしようとする。

たぶん父が母を殴るのを見て育ったので影響を受けているのかもしれない。

私は小柄だったので年子の弟と背丈差がなく、力では男である弟の方が強かった。

特に弟を怒らせたり気に障ることをしたわけでもないのに、よく叩いてきて

兄弟喧嘩に発展していくことが多かった。

よくある兄弟喧嘩といえばそれまでだが、

こちらに非がないのに手を出してくるので厄介なのだ。

母に何度か助けを求めたが助けてもらった記憶がない。

母に泣きついたら決まって

「うるさい。黙れ!捨てに行くぞ!」と金成声をあげるだけだった。

 

「手をあげたらダメでしょ」

「自分も叩かれたら痛いでしょ?」

「女の子は弱いんだから。女の子に絶対手を出したらダメよ?」とか

常識的な教育だったり、叱ったり諭すことはしなかった。

5W1Hで子どもと向き合ったことが一度もない。

ただヒステリックな声をあげるだけだった。

ささいな時に芽を摘んでおかなかったので

同級生や近所の子にも暴力がおよび、

凶暴さは日増しにエスカレートしていった。

最低限の教育、基本的な躾ができていなかった。

弟の暴力がエスカレートしていったある日、事件が起きた。

私は近所の年下の女の子、ちえちゃん(仮名)とよく遊んでいた。

妹が欲しかったのでちえちゃんを妹のようにかわいがっていた。

家から徒歩1,2分のところに空き地があり、

四つ葉のクローバー探しをしたり、レンゲを摘んだり、

シロツメクサの花冠を作ったりして遊んでいた。

この日も二人でシロツメクサの花摘みをしていた。

その場所はバッティングセンターのネットの下なので

たまに野球ボールが見つかることもあって、

男の子もその空き地でボール探しをしたり、キャッチボールをして遊んでいた。

一応お互いが邪魔にならないスペースを確保しながら遊んでいた。

 

一生懸命花を摘んでいたら、急に頭に鈍い音がして、次の瞬間、

目の前が真っ暗になり、頭がスースーしだした。

一瞬何が起こったのかわからずスースーする先を触わり、

その手を確認すると手が血で真っ赤に染まった。

頭から血が出ている…吹きだすほどの勢い。

私の足元には金属バットが落ちていた。

うしろには弟が立っていた。

言っておく。

私は決して弟を怒らせたりしていない。

喧嘩の原因を作った覚えもない。

ふざけが過ぎてバットで頭を殴ってきたのだ。

なぜ金属バットで殴ったのかわからない。

いつも理由がわからないのだから。

金属バットで殴られたんだとわかった瞬間

時間差で遅れて激痛が走り、意識がもうろうとしだした。

目の前が急に真っ暗になった。

一緒に遊んでいた女の子が私の血をみてびっくりして号泣している。

「ちえちゃんは大丈夫?」

私の目からは白黒になったちえちゃんは大泣きしながら首を縦にふった。

無事を確認したら、それ以上私は言葉を交わす体力が残っていなかった。

「そうだ!今日はお母さんが在宅ワークの日だ」

道がもまともに見えない。

目の前がだんだん暗くなっていく。

私死ぬかもしれない…

意識が遠のいてこのまま倒れそうだったが、最後の力を振り絞って

意識もうろうとしながら家に向かって走り出した。

目の前が真っ暗で道がわからなかったが、徒歩1,2分のまっすぐの道だったので

とにかく感を頼りに走った。

走るたびに激痛が走り、目の前の景色がふらふら歪み

家までの道のりがスロモーションのようだった。

バッティングセンターから家までの道のりは血の水玉模様になった。

 

 

…つづく

 

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