ある家族のノンフィクション手記

親兄弟は選べない。家族という病

離婚までのカウントダウン…

祖父が亡くなって、49日を過ぎないうちから

父はこれはチャンスとばかりに離婚を視野に

本格的に離婚するための行動に出た。

父にとって母方の父は煙たい存在、

自分に非がある以上、離婚を切り出せなかった。

立ちはだかる祖父の存在。

責められるのは自分なのはわかっていたので

次のステップへ行動を移すのに躊躇していたと思う。

祖父は生前、生きているだけで威厳があったし、

祖父に離婚について説得できる要素がなにひとつなかったから

父からすれば祖父は脅威の存在であり、行動を控えていたように思う。

 

私が物心がついたころから、父と母は顔を合わせれば、感情をぶつけ合い

物を投げたり、ひどい時には暴力に発展するくらい激しい喧嘩を繰り広げていたので

いつ離婚してもおかしくない夫婦だった。

でも子供の頃の時分は、そんな親でも改心して仲良くしてくれることを夢見ていた。

母は日常的に「エホバに祈りを捧げる」ようになり、習慣化していった。

ご飯前、おやつの前、寝る前、子どもにも目を瞑らせ、手のひらをあわさせ、

母が祈りを捧げるのを参加させられるのだ。

私も祈ることが日常生活の一部となり、自然と祈るようになっていった。

 

その時、必ず

「母がもっと父にやさしく思いやりの気持ちを持ち、

父も母にやさしくなり、家族を顧みる父になりますように。

私はもっといい子になりますのでどうかお見守りください。

どうか!どうか!エホバ神だけが頼りです。どうかお願いします。」

両親の不和を解消するお願いを取り込んだ。

だけど、一向に両親の仲はよくなるどころか悪化の一途を辿ていった。

 

父はずっと前から離婚を視野に入れていたのは間違いない。

ただ、祖父に説得できる材料がなかったし

責められるのは「父」なのは一目瞭然であり

祖父という存在は父には足かせだったが、その存在が亡くなったのだ。。。

祖父の葬儀で見た、久しぶりに会う母のさらに強化された信仰心と

葬儀で見た異様な光景と

宗教にハマっていく妻のカオスな姿に

限界を感じた父は、

祖父亡き今、

祖父の威厳という障壁がなくなり

父にとっては「またとない離婚のチャンス」が到来したのだ。

次のステップとして、転がり先である相手を確保済み、

逃げれる場所、自分の居場所を確保した父は

祖父が亡くなってから本格的に母に離婚の話を切り出した。

49日も一周忌も始まりもせず、終わりもしないうちから

‘離婚‘という方向に、父と母は話し合い出した。

たまに帰って来ては、離婚の話を切り出してたので

以前より増して激しい喧嘩が繰り広げられ

その怒鳴り声と感情をぶつけるヒステリックな声が

深夜に響き、親の不仲に心を痛め、ベッドでシクシク泣くしかなかった。

その時も、ただエホバ神に必死に祈りを捧げ、二人の喧嘩が静止することを

二人の仲が元通りになることをひたすらお願いした。

そして翌朝はお決まりながら起きられず、学校でも眠くて授業が上の空だった。

 

母は佐津間姉妹になんでもかんでも相談していた。愚痴も含め。

元から自分で考えることが苦手で深く考えてことがなかった人生だった母。

自分はこの先どうして生きていくべきか?

離婚が正しい選択なのかどうか?

やり直す気があるのか、ないのか?

やり直すということは今までの自分ではダメなのだから、自分を変えられるか?

そういった当たり前の自問自答したことがない母は

自分で一旦考えて、答えを出してから他人に意見を求めるということをせずに

他人に問題を丸投げしてしまう性格。

 

大体、そういった愚痴やら相談というのは、「離婚」をすすめられるのがオチだ。

離婚をしたくて、背中を押してもらいたくて、相談するのならわかるが

離婚する気もないのに人に相談するのは危険だ。

佐津間姉妹も当然のことながら

「聖書では離婚はダメだけど、家庭を顧みず、姦淫をする夫とは離婚できる。

だから早く離婚した方がいい。今すぐ離婚した方がいい」となるのは自然な流れだと思う。

自分で考えず誰々が言っていたから…それが正しいと、正当化する母。

”誰々さんの意見が正しい”

それで思い通りにならなければ、その人のせい。

 

自分自身で考えられない人はいつも意見がフラフラするし、すぐ人のせいにする。

「A兄弟(姉妹)がこう言ってるから、これが正しい」

と言ってたかと思えば

「B長老はこう言っていたから、だからそっちの方が正しい」

とコロコロ意見を変える。

他力本願の人間というのは、考えたことがないのでいつも人の意見が主軸になる。

そのため人の意見で左右され、軸がブレまくるのだ。

人の数ほど考え方、答えはいろいろあるものだ。

こうやって普段から小さい問題でさえも自分で考える習慣を持たなかった人間というのは、そのツケが雪崩のように巨大な塊になって自分に帰って来る。。。

 

…つづく

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