ある家族のノンフィクション手記

親兄弟は選べない。家族という病

普通の家庭に憧れた高校時代

…前回のつづき

火曜日の集会の日は母が出かけた頃を見計らって19時半過ぎに家に帰れば集会に連行されなくて済む。

木曜日は19時過ぎ、日曜日は犬の散歩に出かけ姿をくらます。

あらゆる方法で集会に行かないよう考えた。

今まではムチで脅して言うことを聞かせていたけど

自分の思い通りにならなくなっていく娘にいら立っていく母。

自分の言うことをなんでも聞いていた時の

自分の思い通りになんでもいく経験値がある分、

思い通りにならないことにイライラが抑えられない母。

 

「集会に行かないんなら学校の授業料は払わないから」と金銭面での重圧をかけてきた。

 

「普通の家庭」「普通の人生」に憧れてきた私はここで高校中退をし脱落人生を選べば

「普通の人」からまた遠ざかってしまう。

誰もが普通に手にしている「普通の人生」。

その軌道に乗りたい。

親が与えてくれなかった道なら自分で掴むしかなかった。

母が授業料を払ってくれなかったからといってそのために高校をあきらめるなんてことはしたくなかった。

別に勉強が好きなわけでない。

必要最低限の肩書が欲しかっただけだ。

世間は肩書が好きなのだ。

親が華々しい経歴がある子はクラスでも人気者だ。なぜか人が集まる。

政治家、社長、医者、ホワイトカラー・・・

幼い頃から子どもも縦社会について薄々気づいている証拠だ。

しかも恵まれた環境で育った子は私と違ってひねくれていない。

 

華々しい家でなくてもいい。

私の憧れる「普通の人」になるためには「中退」という選択肢はなかった。

まさか母から教育虐待されているなんて言えない。

言ったところで、理解してもらえないし、

信じられない。ふつうは〜と言われたところで母を取り替えてもらえない。

ストレスが溜まるだけだ。

私の母はこの人なのだ。

 

嘘でもなんでもいいから、見栄のため、ハッタリでもいい「普通の家庭の子」のフリをしたかった。

 

定期代は自力でカバー。

公共交通機関を利用するとなると、バスの定期代、電車の定期代がかかる。

その分は今まで通り、自転車でカバーできる。定期代はかからない。

あとは高校の授業料を払うために、夏休みはかけもちで働くことになった。

フルタイムで工場で仕事。朝の8時から16時45分。

それが終わって、急いで夜ご飯を食べて、夜。別の工場で働く。

夏休みに貯蓄しておかなければ、授業のある月はカバーできない。

 

母に2/3とられると一日働き尽くしても、手元には全然残らないのだ。

時給700円だとしたら、私の手取りは時給230円ほど。

時給800円だとしたら、私の手取りは時給260円ほど。

朝から晩まで働き尽くしても母親に持っていかれる分が多いので

夏の出稼ぎでさえも手元には6~7万円ほどしか残らなかった。

 

通常なら就職に有利になるように履歴書、経歴書に書ける資格を取るために検定試験を受けるのだが、その検定試験も3~4,000円する。

その試験料を捻出するためには13時間働かなければならない。

でも授業料以外にも細かな出費や費用が発生するので

お金を常に少しでも貯めておかなければ不安だった。

検定料3~4,000円を払ったことによって授業料が足りないとなったら卒業できない。

そういう不安が常にあった。目先の不安に気を取られ、いざ就職活動をする高校3年生になった時点で、履歴書に書ける資格を何一つ取っていなかった。

普通の家なら就職に有利だからと、親が子どもに発破をかけて勉強をさせ、

やれ大学だ、やれ検定試験だと受けさせるのだろうけど、うちの家では、将来を見通せるまともな判断ができる大人が存在しなかった。

 

学業がおろそかになるから、家に入れる分を免除してくれるよう母に何度もお願いをしたが

「それが嫌なら今すぐ荷物をまとめてここから出て行け。親の務めは義務教育までや」

「それなら学校を辞めればいい。3人も子供を抱えて大変なのは見てわかるのになんで助けようとしないの?お姉ちゃんがお母さんを支えるのが当たり前なのになんでそれが出来ない?」

卑怯者だと責め、同情を誘う様な言い方で私を黙らせる。

 

責めて家に入れる分を一律月1万円と固定にできないか。など代案を出した。

事情を話して、授業料と2/3家に入れるとなると、どうしても金銭的に無理があることを何度も伝えた。

 

「免許取るにもお金がかかるから、その分を貯めてあげるから」

と母が言った。

当時で免許を取るのに2~30万くらいかかった。

田舎なので車がないと生活ができない。一人一台持つ、車保有者が多い県だから

就職と同時に車も必要だった。

まぁそれなら…ということで、条件をのんだ。

ところが人間不信になることが起きる。

…つづく

 

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不活発…取り調べ? これが審理委員会なのか?

・・・前回からのつづき

長老と司会者の姉妹との面談があるから

この日はあけておくようにと母親に言われた。

なんのことなのかわかない。

とはいえ、大体なんの件で呼び出されたのか薄々わかっていた。

奉仕報告書をオールゼロで提出したから、その件だなと。

 

私はバプテスマを受けていなかったので、少しずつ距離を置いて自然な形でフェイドアウトできると軽く思っていた。

まさか呼び出されるとは思いもしなかった。

この不活発な、迷える子羊を無理矢理、信仰の世界に引きずりこもうとしているのだろうか…。

改心するまで外に出られないのだろうか?

もうこの世界から逃げられないのだろうか?

相手がどう出るかわからない恐怖。

 

当時のことを覚えていない。

私の家だったのか、集会所に呼び出されたのか…。

司会者の家だったのか…。

 

まず長老ともう一人兄弟(宗教内で”兄弟”と呼ぶが、男性の信者のこと)

取調室で自供させられているかのような状況。

無機質な部屋で、長老と兄弟は手帳を取り出して、

私の答えを一語一句聞き逃さぬまいと、事細かにメモしていた。

部屋にはノートに書き込むペンの音が響く。

これがいわゆる、審理委員会というものなのだろうか?

この緊迫した状況で何を聞かれたのか全く覚えていない。

もう抜け出せないのではないかという恐怖心しか覚えていない。

 

なぜ不活発なのか…そういうことを聞かれたのだと思うが、悔い改めないのならば、悔い改めるまで牢獄に入れられるのではないかという妄想と恐怖心から、はっきりと思ってることを言えず、どっちつかずのいい子ちゃんの回答しかしていなかったと思う。

今は聖書の勉強より学業を優先したいというような趣旨のことを言ったと思う。

誰も傷つかない最善の理由で。

どこまで本音で話していいのかわからなかった。

そもそも家庭でも本音で話したことないから、

本音で話すことに慣れていないから、

できないし、本音で話すことが怖い。

相手の出方を探りながら、怒らせないように、恐る恐る当たり障りのない回答をしたのだと思う。

 

どのくらい時間がたったのか、覚えていない。

私には2時間にも3時間にも感じた。

 

そのあと、司会者の姉妹に交代して話し合いをした。

以前の記事にも書いたが、この姉妹は親兄弟姉妹、親戚一同がエホバの証人

聖書の世界が全てで、そこを抜け出せない環境にいたからこそ、私が一旦エホバの世界から離れて、普通の学生生活を送りたいこと、

学業に専念したいこと(あくまで建前)

その気持ちを汲み取ってくれた。

もしやっぱり聖書の勉強をしたいと思った時、

その時は姉妹に司会者になってもらいたいこと

(これは本心)を伝えた。

特に反対もせず、私の気持ちを無理に変えようともせず、私の決断を尊重してくれた。

こんな司会者他にいないと思う。

本当にいい人で、なんでこんな形で出会ってしまったのかと悔やまれる。

姉妹は特別開拓者で家族から離れ、この地に来た。奉仕活動を優先するあまり、短時間のパートの仕事で、そのわずかな収入から家賃、光熱費を支出すれば、マイナスなのではないかと思える。

生活できていたのだろうか?

あれから30年以上の月日が経つが、今も信仰しているのだろうか…。

もしこの姉妹が私にSOSを出せばいつでも手を差し伸べるつもりでいたが、その機会はなかった。

 

この恐怖の拷問から状況が一変した。

火曜日の集会会場が私の家で行われていたが

不活発な人間がいるところでは集会は行えないという理由で、火曜日の集会所会場ではなくなった。

 

真っ白なシーツに一点のシミ、汚れ(それが私)があってはいけない。

サタンがいる家で集会なんてできないのだろう。

他の熱心な信者に悪影響を及ぼしてはならない…

その対応の早さたるはすごい…。

 

ただ心配なのは、二世の子どものことだった。

尋問を受けた際に、長老の横にいた兄弟、

その兄弟の子どももその1人だ。

一見、柔和な表情で物腰の柔らかい話し方こそする兄弟は外からはわかりにくいが

この兄弟も子どもへのムチは怠らなかった。

特に長男には厳しく教育していて、取るに足りないささいなことでも別室に連れていかれ、ムチをする。この少年はムチの恐怖からおもらしが治らなかった。小学校高学年になっても治らなかった。

とりわけお行儀もよく、真面目な子なのに、ちょっとのミスでもムチを受ける。

よく集会の座布団を濡らして「すみません」という状況が度々あったが、私にはわかる。

根底にはムチという恐怖心から来る精神的なものだということを。

信仰心で集会、伝道に行ってるのではない。

ムチの恐怖からだ。同じ2世だからこそわかる。

あの子は大丈夫だろうか。

ちゃんと抜け出せたのだろうか?

時々その少年のことがよぎる。

 

***************

 

不活発になったことにより、母からとんでもないことを突きつけられる。

その件は後日

 

・・・つづく

 

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人生初のバイト、そして初給料それは県下一の…

中学の校区だと母親から逃げたところですぐに行き先の目処がたってしまい友達にも迷惑をかけてしまうが、高校は校区が広い。簡単には探し出せない。

集会に行かなかったからといって、理不尽な理由からムチで叩かれた時にはすぐに家から出て、逃げられる場所を確保をするべく、友達の家へ逃げる計画でいた。

高校入学してからというものの、元々簡単には人に心を開けられない私はその計画はすぐ頓挫してしまったが、それなりに学生生活を楽しんでいた。

学校の友達は早々にバイトをはじめており、そう簡単に私の都合のいいように

「私の駆け込み寺」というわけにはいかなかった。

そうだ。バイトしてこの家から出ていく資金を貯めるんだった。

私もバイトをはじめなきゃ。

友達の情報から統計をとると、時給のいいバイト先は「ガソリンスタンド」「居酒屋」だった。

(※当時で700円以上)

なるべく短期間で効率よく貯めたかったので私も友達と同じようにガソリンスタンドやファミレス、ファーストフード店で働きたいと思った。

誰だって1時間でもらえる給料が少しでも多い方がいいし、かわいいユニホームにも憧れる。

 

まず履歴書を買って来て、記入していくと保護者の欄というのがあった。

当時はまだ世間を知らない15歳。

バカ正直に母に書いてもらったのが失敗。

バイト先の職種にまで口を挟みだした。

母親の性格から推察すれば当然の流れだろうが

初めてのことで要領を得ておらず、大失敗。

あれやこれや非常識な注文をつけてくる💢

・門限は6時なのだから

 バイトも6時まで(1時間しか働かせてくれるところなんてない)

・火、木、日は集会、伝道優先すること(むしろその日に入れようとしている私)

・近所のスーパーならOK。それ以外は認めない。

・ガソリンスタンド、居酒屋、ファミレス、ファーストフード店は水商売だからダメ!水を触る仕事は全部水商売、ダメダメダメ。

(なんで一括りに水商売になるのだろうか?差別発言や偏見を平気で口に出す。それを聞いた子供はなんて思うかわかっていない。心が狭く、ちっぽけな人間だなと思われるだけ損なこと。だれもそんな人を親とも思えないし、尊敬できないし、軽蔑の目でしか見れない。人を蔑むことは、自分への差別、つまり母子家庭の見下しや偏見を許していることと同じであることを。人のことをあれやこれや言える立場でないことを理解していない。私は差別を平気で口にする母親が一番嫌いだった)

 

家の近くのスーパーのみ許すという。

母親が監視できる範囲、

家からすぐのスーパーなら目が届くからOKなのだろう。

すぐにでも働きたかった私は、間をとって、近所のスーパーで働くことにした。

レジ打ちをしたり、商品の補充、食品のパック詰めなどスーパーの裏側を知れて新鮮だった。

当然のことながら6時迄なんて守るわけがない。

そんな1時間だけ雇ってくれるところなんてあるはずもないし、常識はずれのことをお願いするのも気が引けるし、言えるわけがない。

閉店の7時までシフトを組んでもらった。

集会のある日もバイトで逃げようと思っていた。

それで逃げきれると思ったが、集会のある日になると、末っ子の弟をひきつれてスーパーにあらわれ

「集会の日なのに、何してるの。行くよ」と迎えに来る始末。

バイトで逃げれると思ったがこの手は使えないのか…と目の前が真っ暗になり、愕然とした。作戦失敗。

高校入学と同時にJWの集会からフェイドアウトする計画が安易に崩れた。

作戦変更しなければ…。

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※

給料日当日、母が店に来て「給料」を渡せというのだ。

初給料なのでどういうタイミングでもらえるのか要領をわかっていなかったし、

夕食支度の時間帯だからレジは混んでいて、こういう時に個人的事情で来られては困る。想定外だ。

 

「まだもらってない」と言ったら

事情を話して今すぐもらってくるように言う。

職場まで来てまで恥をかかせる…。

レジに長蛇の列ができているのにお構いなしだ。

「お客さんに迷惑かかるから帰ってから」と言っても

「もらったらすぐ帰る」の一点張り。

お客さんも夕食前の慌ただしい時間帯ということもあり、迷惑がかかる。

店長も忙しい時間帯で接客中だった。

なんでこんな時間帯に来るかな…空気読めよ

(むしろ迷惑な時間帯を狙ったのは母の作戦だったのかもしれない)

 

店長に事情を手短に話し、給料を出してもらった。

忙しい時間帯にも関わらずわざわざ金庫を開けてもらい、給料をもらい、それを母に渡した。

ワケありの家庭というのをわざわざあけっぴろげにしているようなものだ。

店長やスタッフに恥ずかしいところを見られて顔から火がでるほど、カッコ悪かった。

普通は仕事終わってから「ご苦労様」と言って給料袋を渡されるものを自分から催促するという、こんな人いないだろう。

母親が給料を取りに来るという異様な光景がものすごく恥ずかしかった。

私が恥をかこうとお構いなし。母親はいつも自分優先なのだ。

 

バイトが終わって家に帰って「給料は?」と聞いたら、

「そんなもん言われんでも全額家に入れるもんや」と言い出した。

中学までおこずかいがなくて、ささいなものを買えないつらさを、また高校でも?

それは困る。納得がいかない。

「母子家庭で育ったら全額家に入れるのが普通や」

「母親を楽にしようという気がないのか」

「母親を養ってあげようという思いやりがないのか」

「全額家のために使ってくださいって普通は言うけどな。3人も子供を抱えたお母さんを、お姉ちゃんが支えるのが当たり前なのに、言われないとわからないのか。家のために入れるのが筋や」

卑怯者だと責め、同情を誘う様な言い方で私を黙らせるやり口は相変わらずだ。

まわりの友達は母子家庭でもバイド代は全額自分のものにしていたし、誰も家に入れてる子なんていなかった。

 

家の冷蔵庫に食材がない時はお弁当持っていけないこともあった。

購買や食堂に行けば売っているがそれを買えないつらさ。

空腹を我慢するのはつらい。

お腹の音がなるのも恥ずかしい。

生きる限り、お腹はすくし、筆記用具、生活用品は必ずいる。

やはりお金は必要なのだ。

 

揉めに揉めた結果、給料の1/3を私に渡すならいい。それが嫌なら今すぐ荷物をまとめてここから出て行けというのだ。

ムチで支配を覚えた母親はどこまでも暴君だった。

まだ家に泊めてもらえるような友達関係を築いていなかった私は渋々それを受け入れるしかなかった。

 

母「ありがとうは?」

「もらえるだけでも感謝しろよ?」そういう人だ。

 

しかも「1/3」というのが母らしいと思った。

半分だとダメなのだ。対等なんて母親のプライドが許さない。

少しでも優位な立場にいたいのだ。

折半だとコイツはつけあがる。

半分以上、つまり2/3自分の取り分にしないと

「なめられる」という変な母親のプライドの現れなのだ。

常に優位な立場にいたい。

とことん娘を支配しておきたい。

お金をコントロールして逃げられないようにしておきたい。

出ていけ!と言いながら、出ていかせない卑怯な方法で責めて来る。

 

初給料明細は2万円程度で

およその内訳

(私)1/3   6,600円

(母)2/3 13,400円

 

あんなに働いて6千円?

これでは、身の回りの物を買ったらすぐなくなってしまう。

 

あまりにも安いので時給を確認したら

"時給560円"

これは県下最低賃金だった(※ハローワーク調べ)

時給560円だと、私の取り分はたったの時給186円

クタクタに働いてたったのそれだけ。

 

母親に給料を取り上げられるなんて考えてもみなかった。

これは計画外のこと。

最低賃金で働いている場合ではない。

バイト先を変えなければ!

最低でも700円以上ないとダメだ。

今度は車で5分のところをみつけ

履歴書の保護者の欄はこっちで勝手に代筆した。

少しずつ母親の感覚を麻痺させていこう。

一気に枠からはみ出た行動に出たらややこしい。

焦らず少しずつ枠を大きくしていったらいい。

母親に逐一ホウレンソウしていたら、邪魔ばかりされる。

こっちで勝手に決めて、聞かれことだけ報告する「事後報告」スタイルを徹底した。

車で5分とうい立件地。

母親が気安く来れない距離にしたところ、集会のお迎えはなくなった。

こうやって集会を休む日を増やしていった。

前進したことを喜ぼう。

 

しかし給料日にはちゃっかりバイト先に来て、給料を持って帰っていった。

そして2/3、母親の取り分を抜き、

1/3を

「ありがとうございますは??」と

上から目線で給料を渡される。このスタイルは崩さない。

 

1/3ではなかなか貯まらない。

身の回りのものであっという間になくなってしまう。

少しずつコツコツと貯金して、初めての大きな買い物は自転車だった。

学校まで3駅分あったので丈夫な自転車でないとしょっちゅう故障してたからだ。

一向に貯まらない。

いつになったら自由になれるのだろうか…。

 

ある日、奉仕報告の紙に

「伝道時間 ゼロ」 

「オールゼロ」で提出した。

エホバの証人では毎月末に奉仕活動を報告、提出しなければならなかった。

はじめてオールゼロで提出した。

すると大きく事態が動き出した。

 

つづく

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波乱の末・・・進路決定

三者面談の回数はクラスでぶっちぎりで一番多かったと思う。

なかなか進路の方向性が定まらなかった。

母親がすすめる道は極端すぎる。

病院で働きながら看護師の道に行く。

三者面談では一方的に母親がしゃべり一体誰の進路なんだ?と思うくらい独壇場。

担任の先生はドン引きしていたが家庭内のことまでは首を突っ込まないスタンス。

黙ったまま、首を縦に振ることも、横に振ることもない。

家庭内で進路決めて来てくれたらいいのに…と思いながら着地点のない話し合いに巻き込まれて迷惑そうな様子だった。

 

看護師…人の命を預かるということは責任が伴う。

そこまでの覚悟ができていない。

輸血の件も含め、今以上に生きづらさを抱えることになるのは間違いなかった。だから全力で阻止しなければならない。

 

将来就職に有利なように"商業科"の学校に行きたいと言った。

これは私がそう思ったのではなく、学校の謳い文句だったのをそのまま引用しただけで、まだ15歳の私には働くことの意味さえわからず、将来のことをイメージすることも考えることもなく想像つかなかった。

親とそういう話になったことなかった。

 

まもなく終わりの日が来る。それだけ。

"1914年にいた人が証言者になる"という教義だった。

仮に1914年に当時5歳だったとして

(人が記憶に残るであろう最年少の計算)

現在80歳過ぎの計算になる。

当時の平均寿命が80歳代だったから

もうまもなく終わりが来る!

終わりが近い!と囃し立て、そんな話ししかしない世界にいたら、親の視野が狭くなるのも当然のこと。

世の人(よその家庭)なら、どんな勉強をしたいか、将来なりたい夢だとか、将来どんな仕事に就きたいだとか、といった普通の話が出てこないし、できない。

 

だから進むべき道のイメージがつかなかった。

それはJW一色の教義の中にいたら、そうなってしまうのだ。

 

母は私の希望する商業科は反対、

高校進学したいのなら、近所で有名な県立エリート進学校 (※) ならば許す。

それ以外ならば、行っても意味がないの一点張り。

(※県内でも3本の指に入る県立名門校だった)

 

エホバの証人の子どもは成績優秀な子が多く、

行ける能力があったのに奉仕活動優先のため進学しなかった人もいれば、片親が未信者の場合、せめて高校だけは進学する人もいて、それと同じ高校を目指せというのだ。

それ以下なら、恥ずかしくて人に言えないというのだ。常に世間体ばかり気にする母。

 

その名門校は私が寝ずに勉強しても受かりっこなかった。

私にはそれだけの学力がないことくらいは私自身が一番わかってる。

親ならなおさら客観視できてるはずなのだが

子どもに能力以上の期待をかける。

そもそも母と父のDNAから考えればわかるはず。

常識的に考えれば、秀才は生まれないはずだ。

DNAには抗えないのだ、

なのに無理難題を押し付けてくる。

 

同じように奉仕して、家の手伝いもして、割当も他の人より頻繁にこなしている、あの姉妹にできるなら、あなたもできて当然。できなきゃおかしいと言ってくる。

人と比べて、世間の目を気にしては

常に私は恥ずかしい存在だと言う。

当の本人は高校受験失敗して、私立に行ってる。

自分のことは棚に上げることは忘れない。

 

こうして私の進路は、三者面談のたびにどんどん着地点から程遠くなっていった。

 

*******************************

ある日、県内ではかなり有名な"某宗教"の方が

ボランティアで勉強を教えているという情報を

タウン誌か新聞の地方欄で入手した母。

その情報を見ると

"低所得者層の家庭の子または母子家庭、

かつ勉強に遅れがある子(小学生、中学生)を対象に無料で勉強を教えます"という内容。

 

その方は某宗教の教え ”たすけあい”の精神から

定年後にできた時間を、勉強ができない、塾に行けない、訳ありの子に勉強を教えるボランティア活動をされていた。

 

母に連れられて、そのお宅を訪問した。

世の人とつながりを持つな!と言っておきながら、

JW以外の宗教は全て悪魔、サタンと言って忌み嫌っていたのに、都合のいい時だけ目を瞑り、都合のいい解釈する母。矛盾だらけだ。

 

「この子が本当に何させてもダメで、勉強ができないんですよ。人より勉強が遅れてて、困っているんです。受験が近いというのにこのままでは高校に進学できないんです。母子家庭で塾に行かせるお金もなくて…」

と同情を誘う。

 

母のその言葉だけ信じて、私の能力をその場で確かめもせず、

「月、水に来なさい」と言われた。

でも実際行ってみると、本当に勉強のできない子を普通のレベルまで引き上げることを目的としているので、問題が簡単なのだ。

全て解けてしまう。私は秀才ではないが、満点採れてしまう。

「君は普通以上の力は持っているから、教えることはないよ。次回から来なくていい。ここはね、勉強のできない子に勉強を教えてるからね。その席を別の子に譲ってあげたい。小学生から中学生まで教えてて、手いっぱいだから」

と言われた。

私も全て解けてしまうから、わざわざそこに通うより、ひとりで過去問をひたすら解く方がよかった。集会、伝道活動をしていたら、勉強に充てれる時間は少ない。

時間は有限、効率よく勉強したかった。

なのに、仕事から帰って来た母親は

「お前塾行ったんか?」

と般若の顔をして詰め寄って来る。

不穏な空気が漂う。

やばい。

「先生が来なくていいって言った」と先生に言われたことを説明したら

「勉強したくないからって言い訳するな!勉強できないから行ってるんや。勉強させてくださいと泣きついて来い!」ってどやされる。

そしてサボった罰としてムチで叩かれるのだ。

サボったわけではないが、母親の視点からだとそういうことになる。

 

私はムチが怖くて、再び、その先生のところに行った。

でも母親が言ってたことをそのまま伝えられない。

玄関でモジモジしていると、また来たか…。とため息混じりに困った顔をされたものの

「せっかく来たから上がっていきなさい。

この問題を解いて帰りなさい」と

問題を出してくれた。

ボランティアでやっているので、問題は全て先生の手描きなのだ。

今と違ってコピーも贅沢品。まだコピー機が気軽に使える時代ではなかった。

広告の裏や裏紙を利用してすべて手描きの自作。

手間暇かかっている。1枚の問題を作るのにも30分くらいはかかっているだろう。

解けなかった問題は理解できるまで丁寧に個別に勉強を教えておられたが、私にはその必要はなかった。

先生は夕刻の時間になったら途中で抜けて、"夕づとめ"という祈りの儀式をされていた。

エホバだけが神、それ以外は悪、サタンと植え付けられてきた私は複雑な気分だった。

これだけのことをボランティアできる人が"悪"とは思えない。

むしろ尊いことだ。

教義が違うだけで「悪」と決めつけるエホバの証人の教義。

とはいえ、日常的に寺神社仏閣宗教は"悪"で

サタン呼ばわり。そんな風に植え付けられれば

すぐそばにサタンがいるような気がしたのも事実でこわかった。

善と悪の判断が揺らぎつつも、サタンの存在がこわかった。今なら架空のものだとわかるのに。

私の頭と心は複雑に入り乱れた。

 

問題を解いたあと先生は、毎回、同じことを私に言った。

「普通に解けてるから問題ないよ。できない子を教えるのが私の使命で、できる子まで見きれない。問題作るのも大変だから。その席、他の子に席をあげてね」

本当にその通りだと思った。

ボランティアといえども、先生の個人的な時間、紙代や電気代など見えない経費がかかってるのだ。

わからずやの母親には通じない。

タダなら乗っとけ!というガメツさだけは恐ろしい。

 

「全問解けるから来なくてもいいと言われたし、簡単だから行っても時間の無駄だし」

と言えば、

「口ごたえして!言い訳考える暇あったら勉強してこい。ケツ出せぇ〜」と母の気が晴れるまでムチ打ち。

「もっと難しい問題を出してくれと頼め。ボケ、このわからず屋」

先生の教育方針、ボランティアの趣旨を理解しておらず、どこまでも自分勝手で自己中心的な母。

この人に何を言っても無駄なのだなぁといつも泣けてくる。

「わからず屋はそっちだろう」と心の中で叫びながらも、ムチという恐怖心には抗えず、結局中3受験直前まで通い続けた。

 

そして合格発表の日、合格圏内とわかっていてもドキドキするものだ。

無事合格し、「これで晴れ晴れ自由の身になれる」と私も浮かれていて、先生にお礼の電話をすることを忘れていた。

というか、子どもの私には、そこまでの常識もなければ、気がまわらなかった。

夕方先生から受験合否の確認の電話があった。

常識的にこういう時は合否の連絡をしてくるものだとこっぴどく叱られた。

遠まわしな言い方だが、ニュアンスから読み取るとそうすることが世間では普通なことで、他の生徒の親は皆当然のことながらお礼に伺ったのだろうと察知した。

 

仕事から帰って来た母親にそのことを伝えたら

「あっ、そう」で終わった。

お礼を言う気もお礼に行く気もない。

来なくていいと言われながらも通い続け、時間を割いてもらった恩義がある。

私はそのままスルーできなかった。

私はずいぶん前に祖母からもらったお金をずっと隠し持っていて万一の時に備えて大事に持っていた。

そのお金で菓子折りを持っていき、お礼を言いにいった。

ひとりで。

 

まだ先生の機嫌は悪かったが、母親が来ないような家なんだと察したようで

手土産の菓子を神様に捧げる儀式を終えたあと、

これから大人になるということの心構えについて、

感謝、慎み、助け合い、宗教の教義も多少含まれていたが、人間力を教えない母親の代わりに、至極真っ当なことを教えていただいた。

 

世の中とのズレは、こうやってひとつずつ、世間の反応を見て、叱られたり、注意されるたびに学んでいった。

母ではなく、世間から。

 

話しは戻る。

結局、近所の有名な進学校ではなく、私の第一志望の商業科に受験が決まった。

願書提出期限が迫る前々日に。

そのくらい、ずっと進路については揉めていた。

体裁を気にする母は、誰もが認める、自慢できる高校でなければ認めてくれなかったからだ。

その学校以外は、行っても意味がない。

ならば、准看護を目指して働いて家にお金を入れろの2択だったから。

私は母の敷いたレールの上に乗ってしまうと、一生このレールから抜けれない気がしたからここで絶対折れてはいけないと思った。

本当は商業科に興味がなかった。商業科の唯一いいところはバイト可能だったこと。

県内3本の指に入る名門校の受験は能力的に無理としても、偏差値内の普通科の高校に行きたかったが、バイト禁止だったし、進路の時期になったら

まわりが進学するのに進学できない虚しさを経験するのが嫌だった。それだけの理由。

早く自由になりたかった。自由になるお金が欲しかった。

 

どうやって説得したかというと、

普通科と商業科の入学費、教材費、授業費など比較したら

商業科は圧倒的に年間費、3年間のトータルコストが安かった。

そうやってあの手この手で説得していってやっとOKが出たのだ。

 

毒親だが、外面はよく、柔和で外ではニコニコしているからまさか口汚く罵るような親とは見えなかったと思う。

多くの毒親と呼ばれているJW1世の親もそうだ。

表の顔は柔和で話し方、物腰こそやわらかいが

裏の顔は自己中で自己愛が強い人が多い。

ニコニコは気難しい性格を隠すためのものの気がしてならない。

そのニコニコは本物なのか腹の探り合いをしてしまう。

私はいまだに"ニコニコしてる人"がこわい。

 

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中3 、進路問題

時は流れ、中3

JWの世界では当時、進学が容易には認められず

また一般企業への就職も良しとされない風潮があり

終わりの日が近いのだからと"伝道活動"が優先され過ぎて2世たちの生き方が極端に狭められていると感じていた。

私は早くこの不自由な鳥籠のような世界から抜け出したかった。

当時のJWの風潮から、高校に行かないのが当たり前。行っでも通信制定時制高校。

日中に伝道活動ができるからという理由からだ。

そんな環境でいたから、子どもの頃から将来の夢なんて持てなかったし

母親の考えを突破するには極端なことはできず

定時制高校ではなく、せいぜい昼間の高校進学を希望する程度のことでも説得が大変なのだ。

大学進学なんて選択肢にすら上がらなかった。

(社会に出てから、多くの人が大卒であるのとに衝撃を受けた)

 

いよいよ、私が夢に描いていた高校生活が目前。

さらば奉仕活動、

さらばルーティンのように集会に行くこと、

さらば終わりの日。

これからはバラ色の人生にするぞ!と心に決めてから2年。

この日を待ち侘びていたけど、実際親に進路のことを打ち明ける勇気もタイミングもなかった。

それだけ、無闇に本心を打ち明けられない。

なぜなら自分がしゃべった言葉が

回り回って自分にどう戻ってくるか

戻って来た時にはどういう状態で戻ってくるかまで全部計算しないと喋れない。

うかつに言葉を言い間違ったらムチされるか

全力でそれを阻止しようと躍起になって邪魔をするか。

母親の頭の中がそれ一色になり、全力でコントロールしようとしてくる。

見ざる言わざる聞かざる3猿には、先回りした知恵が必要なのだ。

 

最初の進路三者面談の時、母を前にすると簡単には高校進学したいと言えなかったが

母が思いもよらないことを言った。

中学を卒業したら、地元の病院で

働きながら看護の勉強をさせたいというのだ。

 

今もあるのだろうか?

当時は病院で働きながら、看護師を目指す人を育成するため、病院のすぐそばに寮が完備されていた。

中卒でもOKだった。

 

私は母の考えには断固無理があると思った。

自分には絶対向いていない職業だ。

医療従事者はそんな甘くはない。

命を預かる仕事だ。

瞬時の判断力、洞察力といったポテンシャルの高い能力が求められる。

咄嗟の事態に機敏な考動力が求められる職業だ。

 

母親の支配下の元で

自分の考えや気持ちを徹底的に否定されて

コントロールされ

思想弾圧を受けてきた人間の性格をわかってない。

自分が間違っているとも思ってもいない状況でも

母がダメだと判断されたらムチという凶器で容赦なく叩かれ育ったらどうなるか。

自分の思ってること、考えてることが

正しいのかどうかさえもわらなくなり

思っていることを容易に発言できなくなるし

そもそも劣悪な生活環境で育ったら

自分の判断に自信がなくなり、

母親の顔色を伺い、母親の考えや価値観を押し付けられ抑圧されてきたら"思考停止状態"なのだ。

従順であることを強要された結果、

考える力が退化して当然の環境なのだ。

人生を搾取され、母の敷いたレールしか許されない世界で生きていたら、母が間違っていようが関係ない。

全てが母中心で、母次第なのだ。

自分の頭で考え、自分の意見を言うことを徹底的に潰され、とことん否定され、自信を失い、死んでるかのように生きてきた人間が…。

 

指示待ち人間を製造した張本人は

自分の子どもがその職務に向いていないことさえもわかっていないのだ。

誰の目から見ても無理だ。

 

どうせ輸血が必要となる現場になったら、

「信仰のためできませんと言え」と言うだろう。

いとも簡単に。

 

火、木、日は集会があるからシフトを外してもらうようにと平然と言ってのけるだろう。

この母親なら。。。

 

一人前になる前に一丁前に権利だけを主張する、

役にも立たない人間を誰が雇い、

誰が一緒に働きたいと思うだろうか。

なんの戦力にもならない、足手まといの人間を。

普通に考えたらわかること。

無理があるということは一目瞭然だ。

その普通の考えを持ち合わせていないのが私の母親だ。

自分が逆の立場ならできるのだろうか?

宗教的教義、一般的な感覚とはかけ離れた道義的教義を、自分とは別人格の子供に無理難題を押しつけ

完璧像を求める。

苦しむ姿をわざと見たいのか?とさえ思う。

子(二世)の苦悩は、永遠に親(一世)には理解されない。

 

医療現場では輸血は避けて通れない。

それを信仰のためにできないと貫く姿勢は、

「絶好の信仰の証」と言わんばかりに

「熱心な態度を見せる絶好の機会だ」とむしろ喜んでいるようにも思える。

それで王国に行けると思っているのか?

それともみんなから信仰深いと絶賛されているあの子(姉妹)と比べて、それを子にも強要して

自慢したいためか…?

私には無理だ。信仰がないのだから。

 

給料がいいことに目が眩み、自分が早くラクしたいから、私に働かせて、給料はしっかりいただくが

信仰という権利も主張して当然とばかりに虫のいい話を考えているのか…理解に苦しむ。

 

子供の立場で考えたり、

どんな嫌な気持ちになるか想像してみたり

子供の気持ちと向き合おうという気すらなく

自分の考えを押し付けてくる。

中学という多感な時期に

自我が芽生えだしてから

日に日に母親とのコミュニケーションが困難になっていった。

 

どこまでもレールを敷きたがる母。

子供の人生は私のものとばかりに口を挟む。

母親が望むように生きるくせみたいなのが根付いていたが、母が望むように生きるのは嫌だった。

母とはいつまでも平行線。

永遠に意見が一致することはない。

 

本心を言うことも、本心を顔に出すことも

考えることも許されない環境。

果たして、私の進路はどうなることやら…

つづく

 

 

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4人の例

私がこの組織から離れようと思ったのは中1。

お小遣いというものをもらったことがないから、家出の資金がない。

義務教育を卒業して経済力をつけるまで我慢。

脱退まで早くて2年。

2年というのは子どもにとってはとてつもなく長い。

大人になってからの2年なんて、ついこないだのように感じるのに。

 

その間、小学生、中学生の2世の子が次々に集会に出席しなくなったのを何回見送っただろうか。

父親が世の人(信者ではない)なら、父親を味方につけたらいい。

JWの親でも比較的理解のある人なら、親と子は別人格だからと信仰の自由を認めてくれる、JWにしては珍しく良識のある親御さんの場合も、小学校高学年、中学校になる頃には来なくなる子もいた。

 

そういう子を見ては、

あ~~いいな!!

羨ましいなぁ!

逃げれる環境なんだ。

理解ある親でいいなぁ〜!

 

とにかく羨ましくてしょうがなかった。

きっと私と同じように感じていた子はたくさんいたはず。

なにひとつJWの世界には楽しみがないのだから。

 

中学を卒業したら脱退すると決めたとしてもまだ2年ある。

信仰心なんてないのに、火曜、木曜の夜、日曜日の午前か午後の各2時間、週6時間

心に響かない話を聞かなければいけないのは苦痛だった。

でもその苦痛の中でも楽しみを見つけようとした。

 

神権家族と呼ばれる、家族全員がエホバの証人

お父様は長老、お母様も熱心で

子ども3人は美男美女の上、正規開拓者というJWの世界では輝かしい経歴の一家。

長男さんは正規開拓をしながら、集会の講演も頻繁にされ、

醸し出す人柄のよさ、物腰の柔らかい話し方でさわやかな青年で好評だった。

つまらない集会もこの人の話しならまだ聞ける。それを楽しみに行こう。

置かれた環境で楽しみをみつけるのはこの方法しかなかった。

我ながらいいアイデア!と思ったのも束の間…。

 

その日の講演もかなり感情を込めた講演で皆の心を鷲掴みにしていた。

つまらない聖書の世界もこの人が話すとなんだか聞ける気がしていた。

楽しみを見つけた矢先、その兄弟は次の週から急に集会に来なくなった。

あんなに熱心な講演をしたから、まさかイヤになって来なくなったとは考えにくい。

はじめは体調不良かと思っていた。

1ヶ月ほどすぎた頃、どうかされたのかな?と

気になってお母さん姉妹に「兄弟はどうされたんですか?」と尋ねたら

笑顔だった顔が急にこわばり、

「ちょっとね… 体調が悪くてね…」とだけ言って、さっと席を外した。

 

表情が一瞬真顔になったことを見逃さなかった。

隠されたら余計気になる。

 

別の日に、兄弟の妹さん姉妹にも

「〇〇兄弟、お元気にされてますか?お体大丈夫ですか?」と尋ねたら

笑顔だった顔が一瞬のうちに曇り、

「ちょっとね…体調がね…」とだけ言って

そそくさとその場を去った。

 

おや??なんだ?この違和感…。隠すということは…?そういうこと?

 

また別に日に、末っ子の姉妹にも同じこと聞いたら同じような反応だった。

はじめは本当に体調不良なのかと心配していたが、数か月後、

その兄弟の存在を忘れかけた頃に、久しぶりに集会に姿を現した。

兄弟は、以前のように精力的ではなかった。

以前なら熱心にメモを取って、集会中に何度も手を挙げ、

さわやかに神回答をしていた人が

別人のように目はうつろ、覇気がなく、嫌々ながら

無理矢理連れてこられた雰囲気だった。

 

集会が終わった後、兄弟のところに行き

「体調どうですか?」と尋ねたら

頭がものすごく痛くて、生活に支障が出てると言う。

当初は、病名がつかない難病かなと思っていたけど、

たまに無理やり連れて来られたであろう、兄弟は以前のように熱心ではなく

ただ時間が過ぎるのを待っているように感じられた。

たまに出席した日には必ず声をかけた。

そうしているうちに、何回目かの時に

「心と体のバランスがうまくとれなくて、頭が割れるように痛くて」と言ってくれた。

この人もきっと脱退したいんだけど、家族が許さないんだろうと思った。

 

この兄弟も外面こそ、熱心に見せているけど

きっとかなり前からJWに疑問を持ち始めているんだなと直感で思った。

それを許さない親。

神権家族ゆえのそのブランド力を保つために。

羨望の眼差しで見られていた神権家族。

若くして将来有望のサラブレッドと期待されていた息子が道から離れていくとなると神権家族の経歴に傷がつくからそれは躍起になって止めたに違いない。

3人の子どもが全員優秀で、大人からも信頼があり、子どもからも憧れの的だったけど、それはお母さん姉妹がそうでないと許さないだろう。

家族の中で一番力を持っているのはこのお母さん姉妹であることは間違いない。

違う道を歩みたくても神権家族ゆえの世間体(JWの)があるからこそ

抜け出したくても抜けれない。

目に覇気がないのは、2世あるある。

自分の人生ではなく、親の望む人生を歩むから心身が壊れる。

思ってること、言いたいことを感じていることを親や宗教の教えに反することだと

受入れられない、ムチをされるから

ごっくんごっくん飲み込み続けて

いい人、いい子を演じて、

作られた自分とのギャップが大きくて

自分でも説明できないくらい自分のことがわからなくなってるんだ。

飲み込み続けるうちに自分の言いたいことが押し込まれて

いざという時に言いたいことがすぐに出てこなくなったり

自分がどうしたいのかわからなくなるんだ。

それは小さい頃から本年を見せず、言えず飲み続けてきたから

無意識のうちに心にフタをしてきた証拠。

 

JWでは「柔和でいなさい」と教えられるから、みんな笑顔が素敵。

毒親の私の母親でさえも、傍から見ると、チャーミングな笑顔をするから

極悪な人には見えない。

でもこの柔和な顔こそが、人の心の闇に気づけないのだ。

***************************************

②さっちゃん家族のはなし

便宜上さっちゃん(仮名)とする。

さっちゃんという4,5歳くらい上のお姉さんがいた。

とても柔和で物腰も柔らかくて、二世あるあるの外面と特徴を持っていた。

私はこのさっちゃんが好きだった。

長年ずっと聖書を学んでいたのに、バプテスマは受けてなかったので

さっちゃんも私と同じにおいがするなぁと思っていた。

当時のJWの2世の進学は

①進学せずに、宣教活動とパートタイム

通信制の学校に行き、宣教活動に勤しむ

夜間学校に行き、昼は伝道活動し、夜学校に行く

このパターンが多かったと思う。

さっちゃんの家は母子家庭だったので経済的理由から

③のパターン+仕事だったと思う。

 

中学を卒業すると集会に来なくなった。

私はうれしかった。さっちゃんがようやく脱退できたんだと勝手に想像して安心していた。

それから数年経ち、さっちゃんの存在も忘れかけた頃。冬だったと思う。

伝道が終わりにさっちゃんのお母さん姉妹が

「寒かったからうちで温かいものでも飲んでいかれますか?」

と誘ってくれた。

伝道区域が姉妹の家の近くだった。

私と母はお言葉に甘え、姉妹の家にはじめて訪れた。

文化住宅1DKの部屋に布団をひきっぱなしだった。

正直よくこの状態で人を家に入れられたなぁとも思ったが

別の視点から見ると飾らないところがいいとも思った。

あまり整理整頓ができないのか、全部が大体が手に取れる範囲に物が置いてあり

年寄りにありがちな独り暮らしらしい家だった。

お茶をすすりながら、さっちゃんの近影の写真を見せてくれた。

それは昔のさっちゃんから想像できないくらい、色っぽくて美人に変身していて

どこかでばったり会ってもさっちゃんと気づかないほどだ。

「もうね、さっちゃんは結婚して子供もいるんよ」

え!!!

「中学の時は学校でいじめられて、居場所がなくてね。

夜間学校の先輩と出会ってすぐ子どもができて、結婚して…。学校も辞めて家庭に入ってね。私には隠してたけど、ずっと聖書の勉強をやめたかったらしいの」

さっちゃんはいつもとびきりの笑顔だったけど、その笑顔の裏ではいつも泣いていたのかなと思うと切なかった。

この文化住宅で母とふたり。

逃げ場所もない1K。

この柔和な姉妹もさっちゃんのことをムチで叩いたんだろうなぁ

でないと、16歳で結婚にはならないだろう。

柔和な顔は表向きの顔で、どの姉妹にも裏の顔があることを。

 

しばらくして、このさっちゃんお母さん姉妹が集会で無視のターゲットになった。

うちの母も例に漏れず

「お母さん姉妹と口聞いたらダメよ」と言ってきた。

「なんで?」

私の質問には答えなかった。

きっと母もその理由を知らなかったはずだ。

洗脳しきった人に、理由なんていらない。

周りが言うからそうしただけだろう。単純なこと。

自分の目で見て、考えて、答えを出す工程なんてない人たちなのだから。

母がこそこそと私に耳元でささやき、私がさっちゃんのお母さん姉妹を見たので

お母さん姉妹は自分のことを言われてることを察して

さみしそうな顔をしていた。

ついこないだお茶を交わした仲間なのに。。。

お母さん姉妹がポツンとひとり寂し気にしていたことだけが印象的だった。

それからそのお母さん姉妹は集会に来なくなった。

 

③別の神権家族のお母さん姉妹も無視の対象になった。

 

直接の原因はわからないが、私が想像する限りなのだが

さっちゃんお母さん姉妹も③のお母さん姉妹も

伝道活動が勢力的でなくなったからでは?と思っている。

 

天気のよくない日も伝道活動をする。

宣教活動で訪問された人ならわかると思うが

・忙しいのにイチイチ何しに来た?

・興味を持ってたらこっちから訪ねるし。興味ない人のとこまで来ないで

・また来たの?

 

そういう印象を受けると思うが、それがダイレクトに拒否される。

ほぼこの反応なのに、伝道活動を続けなければならない。

すると年を重ねてくると、体力的にしんどくなる。

伝道活動は楽しいと思ってやっている人はいないと思う。

課せられたノルマをこなすだけの人が多い。

 

真面目に伝道活動している人は、ラクしている人が許せない。

伝道活動に不真面目な人、伝道時間が少ない人に反感、嫉妬を持つ。

だって自分だって楽しくないのだから。

また身だしなみ、生活習慣が普通でない人、

模範的でない人も許せない人たちのように感じる。

 

以上、あくまで私個人が客観的に見て感じた感想です。

私個人の考えや感じ方にもバイアスがかかっていますが、あながち的を得てると思いますよ。

 

あとがき

今入信しようか迷っている人、

天候の悪い日が続いても、ノルマの伝道活動をこなすために

悪天候の中伝道活動に出向く元気があるか自問自答してください。

適当にやろうなんて他の信者が許してくれませんよ。きっと。

 

集会、伝道活動、往復の移動時間を加算すると週10時間、月にすると40時間

年間にすると480時間

人生で貴重な時間はどんなに悔やんでも戻ってきません。

 

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バプテスマ(洗礼)の打診

義務教育が終わり、自分で稼いで自由になれるお金が手に入ったら、この生活から逃げようと決めた日から、気持ちが前向きになれると不思議と物事が好転していく。

隠された下履きシューズが見つかったり、お弁当の時間、一緒に食べようと誘ってもらったり。

その心遣い、優しさには本当に有り難いと思った。

憐れみとか優しさからであって、

本心から私と仲良くなりたいと思ったわけではないことは重々承知していた。対等な関係ではなかったので申し訳なく感じていた。

中2に進級して、友達ができた時には

心底この友達を大事にしよう、この関係を大切に育んでいこうと思った。

友達が部活のない日には、放課後一緒に遊んだ。

当然母から世の人と遊んではいけないと言われるので、コソコソ会う。

このコソコソがたまらなく楽しい。

母が仕事から帰ってくるギリギリ前に家に戻り、伝道から帰ってくる「フリ」をする。

または集会の事前予習を熱心にしてる「フリ」をした。

うまく両立させていた。

そんなある日、長老に呼び出された。

「そろそろバプテスマを受けないか?」という打診だった。

こうして推薦で洗礼を受けるんだと知った。

当然、自分から進んで「バプテスマを受けたい」という熱心な信者もいるだろう。

 

教えを信じていなかったので、

「私はまだまだ未熟者なので…」と言って逃げてた。

高校進学と同時にこの世界から抜けようと企んでる者にしたら、バプテスマなんてとんでもない迷惑な話だ。

 

小学生でバプテスマを受けてる子もたくさんいたし、

年下の子がどんどんバプテスマを受ける中、

いつまでも「姉妹」と呼ばれず、「さん」付けで呼ばれることは正直肩身が狭かったが、

本質的なところ、コアな部分で自分に嘘がつけかった。

王国が来るなんて鼻から信じていなかったし

愛と言う割に親から愛を感じないし

隣人愛を言う割に会衆内である特定の人を集団で無視する大人げない行動…教えとの矛盾点、

剣道、柔道、武道、騎馬戦が争いだと拡大解釈するところ、

校歌、国歌を起立しないとか(私の中では歌わなきゃそれでいいのでは?と思ってた)

過激な意思表示に違和感を持っていた。

私は早い段階で抜け出したいと思ったのは

私がはじめから王国を信じてなかったこと、

最初の研究でたけみちゃんが幸せそうに見えなかったこと、イライラの矛先が私に向けられたこと

(作り話ででっちあげ、私に当たってきたこと)

様々なモヤモヤが私の中で引っかかって消化されずにいたのがよかったのかもしれない。

 

それでも週3回も通っていたら知らず知らずのうちに私も洗脳されており、こんな風に疑う気持ちになるのは「サタンに呪われているのか?だかはこんなに不幸なのか?」と思ったし、

「サタンという悪魔の存在」が怖かった。

いつも頭の上からサタンが不気味な笑みで私を見下ろしているように感じていた。

かといって母親の支配の下、心が死んだ状態で生きるのだけは嫌だった。

その心の声に従いたい。それしか、私の道標はなかった。

 

 

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