ある家族のノンフィクション手記

親兄弟は選べない。家族という病

バプテスマ(洗礼)の打診

義務教育が終わり、自分で稼いで自由になれるお金が手に入ったら、この生活から逃げようと決めた日から、気持ちが前向きになれると不思議と物事が好転していく。

隠された下履きシューズが見つかったり、お弁当の時間、一緒に食べようと誘ってもらったり。

その心遣い、優しさには本当に有り難いと思った。

憐れみとか優しさからであって、

本心から私と仲良くなりたいと思ったわけではないことは重々承知していた。対等な関係ではなかったので申し訳なく感じていた。

中2に進級して、友達ができた時には

心底この友達を大事にしよう、この関係を大切に育んでいこうと思った。

友達が部活のない日には、放課後一緒に遊んだ。

当然母から世の人と遊んではいけないと言われるので、コソコソ会う。

このコソコソがたまらなく楽しい。

母が仕事から帰ってくるギリギリ前に家に戻り、伝道から帰ってくる「フリ」をする。

または集会の事前予習を熱心にしてる「フリ」をした。

うまく両立させていた。

そんなある日、長老に呼び出された。

「そろそろバプテスマを受けないか?」という打診だった。

こうして推薦で洗礼を受けるんだと知った。

当然、自分から進んで「バプテスマを受けたい」という熱心な信者もいるだろう。

 

教えを信じていなかったので、

「私はまだまだ未熟者なので…」と言って逃げてた。

高校進学と同時にこの世界から抜けようと企んでる者にしたら、バプテスマなんてとんでもない迷惑な話だ。

 

小学生でバプテスマを受けてる子もたくさんいたし、

年下の子がどんどんバプテスマを受ける中、

いつまでも「姉妹」と呼ばれず、「さん」付けで呼ばれることは正直肩身が狭かったが、

本質的なところ、コアな部分で自分に嘘がつけかった。

王国が来るなんて鼻から信じていなかったし

愛と言う割に親から愛を感じないし

隣人愛を言う割に会衆内である特定の人を集団で無視する大人げない行動…教えとの矛盾点、

剣道、柔道、武道、騎馬戦が争いだと拡大解釈するところ、

校歌、国歌を起立しないとか(私の中では歌わなきゃそれでいいのでは?と思ってた)

過激な意思表示に違和感を持っていた。

私は早い段階で抜け出したいと思ったのは

私がはじめから王国を信じてなかったこと、

最初の研究でたけみちゃんが幸せそうに見えなかったこと、イライラの矛先が私に向けられたこと

(作り話ででっちあげ、私に当たってきたこと)

様々なモヤモヤが私の中で引っかかって消化されずにいたのがよかったのかもしれない。

 

それでも週3回も通っていたら知らず知らずのうちに私も洗脳されており、こんな風に疑う気持ちになるのは「サタンに呪われているのか?だかはこんなに不幸なのか?」と思ったし、

「サタンという悪魔の存在」が怖かった。

いつも頭の上からサタンが不気味な笑みで私を見下ろしているように感じていた。

かといって母親の支配の下、心が死んだ状態で生きるのだけは嫌だった。

その心の声に従いたい。それしか、私の道標はなかった。

 

 

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