ある家族のノンフィクション手記

親兄弟は選べない。家族という病

宗教活動から抜けても、自由は程遠く…

高校の学費を稼ぐために、夏・冬の長期休暇は朝から夜まで働きつくした。

母がJWに入ってからというもの、なにか買ってもらったという記憶がない。

元々、ケチなので買ってくれなかったが、服も2世の子のお古。学生服、かばんもお古。

靴はもらえないので、しぶしぶ買うしかなかったが、それさえもしぶった。

サイズオーバーして痛くても、底がはがれても、なかなか買ってもらえなかった。

娘がかわいくなくなかったんだろう。

これで3年履けよ!といわんばかりに大きいサイズの靴を買うから、歩いていると靴が脱げることもあった。

 

特に私にはお金をかけたくない母親だったので、高校生になってバイトするようになってからは

学費を払って、切り詰めて残ったお金で必要なものも自分で買うしかなかった。

目先のお金で自転車操業

学費が足りない、いつもそろばんをはじいて

あといくら足りない。どうしよう。

お金の心配ばかりしていた。

働ける時間はこれ以上増やせない。

ならばなるべく時給のいいところで働きたかった。

時給がいい=3K 

夏、冷房のない工場で汗だくになって働いた。

体にこもった熱を外に出すために扇風機を買った。

夜寝るときに扇風機の風でほてった体をクールダウンさせなければいけなかった。

 

家電話。電話代がかかるからという理由で、かけることは禁止だった。

かける時は3分10円、母親に払わなければいけなかった。

居間にダイヤル式の電話があったが、電話がかかってくると母親が出て、誰からかかってきたか、どんな内容なのか逐一監視する。

聞き耳たてる。

料理をしていたとしても、手を止め、居間にきて話の内容を聞く。

ご飯を食べていても、箸を置き、聞き耳をたてる。

いつも支配下においておかないと気が済まない。

この無言の圧力が不快で、話の内容なんて入ってこない。全然落ち着いて話せる環境ではなかった。

 

特に母親は異性の接触をさせないために躍起だった。

エホバの教えは異性との交わりを禁止していた。

拡大解釈して話すだけでもダメだった。

男友達からかかってこようものなら、ただの学校の友達なのに

「気安く家にかけてくるな!近づくな!」と怒鳴り散らす。

教義のとおり、男女の接触をさせないために、躍起だった。

エホバの教義が異常に男女二人きりになることを禁じているから。

(エホバの教義は言葉をこねくりまわして拡大解釈する)

ちょっと男の子と世間話しただけで過剰反応。

「弄ばれてる」

「色気づいて!」「色目を使って!」

「ふしだらな女」

と偏見いっぱいの、蔑む目で私を見下してくる。

「そんなとこを会衆の誰かに見られたら」

「"娼婦"のレッテルを貼られるわ」

「一生"尻軽女"の汚名を背負って生きるのよ!」

「盛りのついた猫みたい」

「お母さん恥ずかしくて道歩けないわ」と貶す。

 

つきあってもいないのに、つきあってることになってる前提で口を挟むから、なんでそんな解釈になるのか聞いてる方が恥ずかしかった。

世間とはかけ離れた思考をしている母親を世間の友達が理解することはまず無理なのでなるべく電話も私が取りたかったし、母をみられたくなかった。

もう二度と母親が原因でイジメられたり、馬鹿にされたくなかった。

中1の時のいじめがトラウマになっていたので、外見を派手にして、なめられないように、家の外ではグレて、ヤンキーのように振る舞い、自分を大きく見せることを忘れなかった。

学校のトイレでタバコを吸って、汚い言葉をわざとつかって、自分をわざと怖い存在にみせた。

すべてはバカにされないために。

全ては自分と自分の心を守るために。

 

少しバイト代が余裕ができた時に、コードレス式の電話を買った。

これでようやく、居間で電話しなくていい!と思ったのも束の間、

子機を持って、離れた場所で電話をしていると、

親機から盗み聞きしている母の吐息がわかる。

 

話している内容が、気に入らなかったら、

「いいかげんにしろ!」と横入りしてきて、回線を抜かれる。

年頃の女の子の話す内容なんて、母親からすると全て気に入らないだろう。

 

友達には変な親だということをなるべく隠したかったけど、電話とかでバレる。

母親がエホバの証人なんてバレたくなかった。

説明したところでわかるまい。

コードレス電話がダメなら、違う方法で連絡を取る方法を考えなければいけなかった。

当時、タイミングよく流行り出した、ポケベルを買い、用事があったら友達にメッセージを入れてもらった。

メッセージが入ったら、近くの公衆電話に行き、電話した。

テレホンカードと10円玉をストックするのが習慣になった。

ポケベルと電話代だけで、月々5,000円必要経費になってしまった。

苦学生の私には痛い出費だった。

5,000円を得るには15,000円稼がないと払えない金額だったから。

(母親が私のバイト代の2/3を搾取)

 

CDラジカセも買った。

無名のメーカーだったけど、カセットテープに録音できるのはもちろんのこと、カセットなしでもHDに録音することもできて当時にしては画期的だった。

カセットテープに録音して、世の中で流行ってる曲を聞くのが楽しみだった。

"讃美歌"以外の曲を聞ける幸せ。

私の憧れていたCDラジカセを手に入れた時の喜びは今も鮮明に覚えている。

ようやく人並みになれた気がした。

と、幸せにひたっていたのも束の間、

こんなサタンが喜ぶものを買って!と、

私がバイトでいない間に電器屋さんに行って、強引に返品していた。

そのお金を持ったら、またサタンが喜ぶものを買うからと難癖をつけて自分の懐にしまい、返してもらえなかった。

「いつもそんなお金があるなら家に入れなさい」

と強要をし、人のお金をあてにした。

 

それから私が再びCDラジカセを買えるようになったのは、下の弟が母におねだりしてCDラジカセを買っい与えた後、ようやく邪魔されずに買えた

 

私は部活は禁止だったけど、弟にはスポーツをさせたし、

弟が欲しいといった、なん十万とする、悪徳教材を買い与えた。

悪徳教材…寝てるだけで英語を覚えるとか、読むだけで難関校に受験合格とか

そういった類の胡散臭い教材

 

でも弟はその悪徳教材のパッケージを開くことなく、新品のまま放置され、中学を卒業した。

結局苦労せずに手に入れたものなんて、そんなものだ。

私が家に入れたお金は弟に全て使われた。

私は進学も許されなかったのに、弟は高校卒業後、学費の高くて有名なIT専門学校に通わせたし、当時まだ物珍しかったMacも買い与えた。

働いたお金を自分では使えず、それが当たり前のように弟に流れるのは耐えられなかった。

弟には甘くて、そういう兄弟間の差別はのちに、大きな問題になる。

 

弟は自分がおねだりしたり、わがままを言えばとおることを覚え、結果ろくな大人にならなかった。

悪徳教材にひっかかるような親子だから、ラクして稼ぎたい思考はそのまま。

FXに手を出したり、先物取引、仮想通貨等で大損したりしては、その尻ぬぐいは母がする。

そのお金は…私のお金。

泣きつけばその度に母は弟にお金を与え、そのお金は追加投資して紙くずとなった。

 

母は、父のことといい、弟のことといい、男を育てるのが下手だった。

何故かダメ男を製造してしまう。

私は母のその姿を見て育ったから、母親がある意味、反面教師となってくれたおかげで、男で苦労することはなかったが

母親と折が悪かったせいで、女性が苦手だ。

女友達の人間関係がしんどい。

母親のように、

1.人の芝生に口出してくる人、

2.人をコントロールしてくる人、

3.妬んでくる人

4.感情をコントロールできない人は

苦手です。

 

 

1.どうか自分の(庭)芝の手入れをしてください。

2.自分の人生を生きてください。

3.想像力がないんですね。

 努力してないのに同じ権利を求める?

4.自制心を養ってください。

 

同性同士仲良くできる人というのは、基本親子関係(母娘の関係)が良好の人が多い。

人間関係を築くのを親から学ぶ。

 

育った環境があまりにも違いすぎるんだから

考え方、物事の捉え方が違って当然のこと。

わかりあえるわけがない。と開き直る。

世の中は友達が多い方がいい風潮があり、SNSでも「いいね!」の数を気にする傾向があるけど、意味がない。

所詮、承認欲求ツール。うまくコントロールしないとね。

 

友達なんて、別に少数でもいいと思う。

アラフォー(アラフィフ)になってくるとだんだんと友達が減ってきて、本当に仲いい子しか残らない。

 

でも私には絶対裏切らない人が私の心の中にいる。

私の心の中に宿っている母と親友。

子供を批判しない母親のように、

子供を信じて励まし、

寄り添う母親のように

子供がつまづかないように、

傷つかないように、

転ばないように、

気をまわすのではなく、

転んだ時の起き上がり方を教える母のように。

 

よく頑張ったと自分を褒める

よくここまで生きてきたと自分を労う

苦境でも耐えて来たんだから私なら大丈夫、大丈夫と自分を信じてくれる親友のように

私の心の中で励ましてくれる私の中の母と親友。

 

自分との対話によってでしか自信は生まれない。

自分の魅力は内面に宿る。

外見を磨くのもいいけど

苦労した分、内面の方がきれいなはず

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