ある家族のノンフィクション手記

親兄弟は選べない。家族という病

家にも学校にも…どこにも居場所がなくなった 

隠していた漫画がバレてしまった。 「今月の伝道時間は?」 その月に限って、校区内に集中したこと、雨が降っていたこともあって 平日夕方の伝道時間が少なかった。 校区内は同級生や同校生のお宅があるから、できるだけ避けたい。 校区外の地域訪問優先で時…

できないことだらけの青春時代(禁止事項:漫画編)

学校では友達同士で漫画の貸し借りが流行っていた。 皆が口々に面白いと絶賛好評の漫画を読みたくなり友達から漫画を借りた。 私には貸せる漫画がなく申し訳ない気持ちだったが、好きな物(漫画など)を買ってくれる親、 理解のある親がいる同級生が羨ましかっ…

できないことだらけの暗い青春時代 (黒歴史)

中学に入学も私はピカピカの一年生ではなかった。 エホバの証人の家の子が使っていたおさがりの制服とカバンで入学した。 カバンは私で3代目だった。 当時はバブル時代だったので周りが裕福の中、みそぼらしさが目立った。 周りはピカピカのカバンの中、 ひ…

友達もびっくり。。。奇妙な家

中学時代は友達との付き合いが楽しくなるはずの年頃で小学生と違ってお金のかかる年頃。 遊園地、映画館、ボーリング、ショッピング どれも楽しそうだし行きたいけどお金がない。 親に許しをもらいお小遣いをもらわなければ、 行けない。 この壁がとにかく高…

親戚中が信者というレアケース

佐久間姉妹が育てあげた母も姉妹になり、 たけみちゃん(たけみちゃんも姉妹)が中学卒業のタイミングで たけみちゃん家族は正規開拓者として、隣県の田舎に引っ越していった。 通信制の学校に進学し、より多くの時間を伝道活動に打ちこむためと言っていた。…

バプテスマ…都市伝説

私が小5の時だったと記憶している。 母がバプテスマを受けることになった。 バプテスマといって、信者になるという決意を公の場で示す儀式。 信仰を持って私はこれからエホバの証人になりますという宣言をする。 宣言の証として、真礼の儀式が「大会」と呼…

研究者、伝道者

私の生活の中で、たけみちゃんと聖書研究する時間も たけみちゃんや母に伝道に連れていかれることも 生活の一部になった。 小難しい言い回しの書籍研究は苦痛の時間でしかなかったが じっとしていないとムチで叩かれるので 「はい聞いてますとも!とてもいい…

巡回監督という職業?

当時、その宗教の集会は、火曜日夜、木曜日夜、日曜日午前または午後と 週3回行われていました。 ある日から急に、火曜日の夜の集会所の会場が、我が家になった。 ノストラダムスの大予言で世の中が震撼していた時期で 終わりの日が近いと信者が増えた時期…

脳科学的にムチ(虐待)は「脳が傷つき、脳が萎縮する」一生モノの傷

…前回のつづき ムチの回数が、1,2回程度だとお尻「的」に的中するが 30発、50発、尋常ではない回数になると リズムを崩し、的はずれし、「太もも裏」にもあざができる。 ブルマになるとまるみえ。 赤黒くなって 青紫になって それが酷くなると黄疸になる。 …

カルト宗教のムチの実態

…つづき 母に「愛のムチ」という大義名分ができ、強力な武器を持つことができた。 母親にとっては都合のいい教義だったと思う。 ストレスを発散できる場だったから。 それに加え、子どもが怯え、自分の思い通りになることの快感を覚えた。 征服欲が満たされ…

離婚後、養育費未払い=育児放棄

ある日の夜、父は母方の祖母宅に 離婚届けを持って突然訪ねて来たという。 夜遅かったということと、 以前から離婚のことを母から聞いていた祖母は、 あまりよく考えずに証人欄にサインをした。 祖母らしいなぁと思った。 祖母はまさか怒られるとも思わず、…

両親離婚。子どもには選択権ないもの?

父はたまに帰って来てくるけど、それは離婚について話し合いをするためで 話しが終わったら、不倫相手の元に帰っていった。 父が家にいないことが当たり前になっていて、私は父に対して「親」というより 顔見知りのよく知っているおじさんくらいの「他人」に…

離婚までのカウントダウン…

祖父が亡くなって、49日を過ぎないうちから 父はこれはチャンスとばかりに離婚を視野に 本格的に離婚するための行動に出た。 父にとって母方の父は煙たい存在、 自分に非がある以上、離婚を切り出せなかった。 立ちはだかる祖父の存在。 責められるのは自分…

信者内で無視する行為について

日本人の気質によって苦しめ合ってる気がする。 例えば、ある姉妹を "あの人は霊的でないから距離を置くように"と 親から言われるのだ 何をもって霊的でないのか? 感覚的なもののような気がするが。。。 避ける、無視するという方法に出る。 閉鎖性社会で排…

子どもの精神的自由権利 (洗脳親から守るために)

日本国憲法 精神的自由権利 憲法の一文から思うこと。 (※憲法が問題と言っているのではなく、その一文からヒントを得て 親と子の間で抱える宗教問題を知ってほしい、変えていけたらいいなと思っています。 もっと踏み込んで変えなければいけないのかもしれ…

子どもを宗教から守るため(大人から子どもへの信仰の強制・強要を変えたい)

祖父が亡くなったものの、エホバの証人の聖書の中には 「楽園では死者が復活するからまた祖父に会える」というのだ。 だから以前にも増して聖書の研究をして、伝道活動をして、楽園に行くことを 目標に日々邁進していきましょう。と佐津間姉妹は母に言う。 …

禁止事項まだまだあります(焼香・参列しない・葬儀参列しない)

義父は体調が悪くなり入退院を繰り返していた。 元気になるのを待っていたが、徐々にやせ細り 自力でトイレに行くことができなくなって病室のベットで寝たきり状態になっていた。 それが長く続いたある日の深夜、祖父の危篤の知らせを受けた。 人生の幕引き…

合掌、乾杯は禁止事項です(禁止事項多いです)

父が帰ってこない日常になれたものの、 たまに帰ってきては、母との壮絶な言い争いを昼夜問わず繰り広げられた。 とにかく激しい。激高型の二人なので外に聞こえていようが 自制心より感情が先立って収拾つかない。 私の家はちょうど大通りに面していて、通…

祖母も聖書の勉強はじめる (きっかけは?)

自分で考えて選択できない人が シンプルな教えにハマる。 母が聖書を勉強しだして、書籍などを祖母に渡したことがきっかけで 祖母もなんとなくエホバの証人の王国会館に通いはじめた。 祖母は大正生まれ。大日本帝国の「神の国」と言ってきた世代。 当時の日…

聖書の矛盾点を突いてみた

たけみちゃんとの定期的な聖書の勉強で、矛盾点に感じた件。 創世記に最初の人間、アダムとイブが完全に想像され、神エホバによって地上の楽園に置かれたと。 サタンはもともとエホバによって完璧に創造された神の使いであったが 自分も神のようになりたいと…

愛のムチという都合のいい家庭内暴力

たけみちゃんとの聖書の勉強は続いていた。 子ども向けの本で、ひらがなが多く、カラフルで独特のタッチで描かれた挿絵が特徴だった。 内容は近いうちに最後の日が来ること。それをハルマゲドンが来ると呼び、 聖書を学んで聖書の教えを守っている者だけが楽…

家庭内暴力の記憶は今も鮮明に覚えています

父がよそに癒しを求めるのに時間はかからなかった。 職場の部下といい仲になり、だんだんと帰って来るのが遅くなっていった。 はじめは終電で帰って来ていた。 顔をあわせれば深夜からでも喧嘩がはじまる。 喧嘩は神経を擦り減らす。 夫婦仲は日に日に悪化し…

許せない母、気持ちが離れていく父。

母が聖書を学び始めたのが、「エホバの証人」というカルト宗教で 研究生という位置づけだった。 母が気に入った言葉あるいは教義というのが ①ハルマゲドンが来て、生きのび楽園に行くこと。 ②聖書を学ぶと幸せな家庭を築けると言われたこと ③配偶者がいるの…

楽園に行くか、滅びるか

ある日、学校から帰ると またそのおばさんが来ていて、机の上になにかの本を開いていて 母と勉強の最中だった。 そのおばさんは佐津間(仮名)と言った。 佐津間姉妹と呼ぶのが正式の呼び方と言った。 姉妹というのは、バプテスマという洗礼を受けて正式に神…

時代は世紀末ブーム、カルトに踏み込んだ母

父の転勤で中国地方にいたが、9歳の春、3月末に関西に戻ってきた。 引っ越しの片づけもあって、母がしばらく専業主婦で家にいた。 そんなある日、学校から帰ってくると珍しく知らないおばさんが家にいた。 また別の日も、また別の日も学校から帰ってくるとそ…

不倫相手が産んだ子につけた名前に驚愕

…つづき そうこうしているうちに、月日が流れたある日のこと。 父親の転勤解除され本社に戻ることが決まった。確か冬だったと思う。 母が近所のスーパーに行った時、また、たかし君のお母さんに偶然に会った。 その時にはすでに出産を済ませたらしく、 無事…

W不倫の末に

どのくらい月日が経ったのかわからないが、また事件が起きた。 たかし君のお母さんが妊娠したのだ。 母がスーパーで買い物をしていると、たかし君のお母さんにバッタリ会ったという。 偶然を装って待ち伏せしていたのかは不明だが、女の感では待ち伏せではな…

言葉が出てこない

しばらく洗髪ができない生活が始まり、 ケガの部分をガーゼで貼って、サージカルテープで貼ってもらう。 ケガの周りを剃毛していたとはいえ ガーゼを止めるテープを剥がす時は髪の毛が絡まっていて涙が出そうになるほど痛かった。 洗髪できないことも不便だ…

頭のケガの手術

…前回のつづき 家に着いて玄関で倒れた。 「お母さん」と言う体力も残っていなかった。 母がびっくりして 「キャ~!何があったの?え?え?」 動揺していたのをうっすら覚えている。 通り魔、交通事故と思ったらしい。 そうじゃない。 記憶が薄れる中、気力…

金属バットで頭を強打された事件

うちの家は共働きだった。 母は医療事務の仕事を、病院2か所と 在宅ワークの医療事務、 日曜日は競馬場の切符売場 掛け持ちで働いていた。 在宅ワークの日はいつもより時間ができるので、スーパーで買い出しをしていた。 スーパーに行く頃合いを見定めてな…